(2) 行政情報化推進基本計画における文書管理の位置づけ
現在行われている行政情報化推進基本計画では、環境の整備から人の教育まで、様々な目的に向けて検討が行われている。行政における業務を考えた場合、やはり文書管理の改善が基本となっているため、この計画においても文書管理の位置づけは重要であることが言える。
行政情報化推進基本計画において既に検討された、もしくは今後検討予定の項目を、全て目的別に整理したものが次ページの表である。縦軸は基本計画が定めている分類、横軸は検討事項の目的となっている。文書管理と密接な関係があると判断される検討事項は網掛けにしている。
例えば、行政サービスの高度化における「申請・届出、報告、相談等の電子化・オンライン化の推進」は申請等に関わる文書管理を電子化することによって行政サービスを高度化しようというものであり、文書管理と密接な関係があると言える。一方、パーソナルコンピュータ(以降、パソコンと省略する)を利用できる環境を整備することは、文書管理を電子的に行う際には必要不可欠な条件であり、大切な項目ではあるが、文書管理の方法そのものではないという考えから、ここでは網掛けにしていない。
このように、現在中央省庁で推進されている行政情報化推進計画では、文書管理の見直しに関連した電子化を検討している項目が多いことがわかる。
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